歯並びが良くないけど、放置しておいても良いのか迷っている方はいらっしゃいませんか。
悪い歯並びは放置すると時にさまざまな影響を引き起こします。
もちろん重症度にもよりますが、中等度以上の場合は治療をした方が良いといえるでしょう。
悪い歯並びの例と、悪い歯並びによって引き起こされるさまざまな症状について解説します。
目次
■悪い歯並びの例
◎叢生
悪い歯並びの例として一番多いのが、歯が重なり合っている叢生です。
あごに対して歯が大きい時に起こる歯並びです。
矯正治療を受けたいと歯科医院を訪れる80%以上の方がこの叢生でご来院されているといわれています。
日本人に多い歯並びで、少し歯が重なったものからしっかりと重なり合い、歯ブラシやフロスも通らないものまで、重症度もさまざまです。
犬歯が前に飛び出している八重歯もこの叢生の一種です。
◎空隙歯列
叢生とは逆に、あごに対して歯が小さい時に起こる歯並びです。
歯と歯の間に隙間が空き、空気などが漏れるなどの特徴があります。
特に上の真ん中の歯の間があいたものを正中離開と呼びます。
とても目につきやすい場所に隙間が空いているので矯正治療を望まれる方も多いです。
◎上下顎前突
上の歯が前に飛び出しているものを上顎前突、下の歯が前に飛び出しているものを下顎前突といいます。
上顎前突、下顎前突には歯だけが前に飛び出しているものと、あごの骨自体が前に飛び出しているものも2種類があります。
マウスピース矯正、ワイヤー矯正などの歯列矯正で治療できるのは、歯のみが前に飛び出している歯性のものとなります。
上下顎前突はどちらかだけ起こる場合もあれば、両方一緒に起こるケースもあります。
◎過蓋咬合
過蓋咬合とは、奥歯が噛み合った時に前歯が深く噛み合いすぎる歯並びです。
下の歯が口蓋に触れ、傷になってしまうこともあります。
◎開咬
開咬とは、奥歯を噛み合わせた時に前歯に隙間が空く噛み合わせです。
■歯並びの悪さで起こるリスク
◎歯の破折など
悪い歯並びでは、一部の歯が噛み合っていないことも多いため、噛み合っている歯にだけ、大きな負担がいっているケースが見られます。
それにより歯の破折、被せ物の破折や脱離などが起こる可能性があります。
◎歯周病の悪化
一部の歯が強く当たっていると、その周辺に歯周病があった場合、進行を早めてしまいかねません。
アンバランスで強い噛み合わせは、歯槽骨の吸収を促してしまうリスクがあります。
◎顎関節症
アンバランスな噛み合わせで噛んでいると顎に負担が行き、顎関節症になるリスクが上がります。
特に開咬や過蓋咬合、下顎前突など奥歯に負担が行きやすい噛み合わせで、顎関節症のリスクが上がります。
また顎関節症を起こした結果、首や肩の痛み、頭痛など、全身の不調につながる可能性もあります。
◎消化不良
全ての歯がバランスよく噛んでいないと食物をうまく噛み砕くことができず胃腸の負担になり、消化不良を起こしてしまう可能性があります。
◎清掃不良
叢生など、重なり合った歯並びは清掃が行き届かず清掃不良になる可能性があります。
むし歯、歯周病などのリスクが上がります。
◎口臭
清掃不良の結果、口臭を起こすこともあります。
【悪い歯並びは治療した方が良いケースも多い】
悪い歯並びを放置すると、お口の中だけでなく全身への影響が起こる場合があります。
ただ歯列不正は多くの方に起こっているため、軽度の方の場合は、重大なリスクがあると考えすぎない方が良いケースもあります。
しかし中等度以上の歯列不正がある場合、お口の中や全身に何か不調を感じる場合は、治療を考えてみても良いかもしれません。
当院では患者様に治療が必要な状態かどうか、きちんとカウンセリングを行い判断します。歯並びでお悩みの方で、矯正治療を受けようか考えている方はぜひ1度当院にご相談ください。