マウスピース矯正(インビザライン)では、段階的にマウスピースを交換しながら歯を動かしていきます。
毎回、使い終わった後のマウスピースは保管するべきなのか、捨ててもいいのか迷う方も少なくありません。
この記事では、使い終わったインビザラインのマウスピースの扱い方や、保管の必要性、保管方法などについて詳しく解説します。
目次
■使い終わったマウスピースは捨ててもいいの?
◎基本的には不要になる
インビザラインのマウスピースは、1週間~2週間ごとに新しいものに交換する使い捨てタイプです。
そのため、基本的には使い終わったマウスピースは役割を終えており、通常は廃棄しても差し支えありません。
素材自体は医療用プラスチックであり、燃えるゴミとして廃棄できる地域が多いですが、念のため自治体の分別ルールに従って処分するようにしましょう。
◎1つ前のマウスピースはすぐには捨てない方がいい
ただし、新しいマウスピースに切り替えた直後は、前のマウスピースをすぐに捨てずに保管しておくのが良いといわれています。
新しいマウスピースが破損したり、紛失したりした場合、すぐに再製作できないこともあります。その間何もつけない状態が続くと、せっかく動いた歯が元の位置に戻ってしまう可能性があります。
こうした後戻りを防ぐためにも、直前に使用していたマウスピースを保管しておけば、短い間ですが、代用が可能になります。
■保管する場合はどうすればいい?
◎専用ケースに入れる
保管するマウスピースは、ほこりや菌が付着しないように清潔な状態でケースに入れて保管します。
インビザライン専用の保管ケースが付属している場合は、それを利用するとよいでしょう。
◎風通しの良い場所に保管
保管場所は直射日光を避け、湿気の少ない風通しの良いところを選びましょう。
密閉容器に長期間入れておくとカビが生える可能性があるため、通気性にも配慮することが大切です。
◎マウスピースは洗浄してから
装着後のマウスピースは唾液や歯垢が付着しているため、水でよくすすいでから保管しましょう。
熱湯やアルコールでの洗浄は変形や劣化の原因となるため控えましょう。
■もしマウスピースの紛失や破損があったら
◎1つ前のマウスピースはあくまで応急処置
万が一、現在のマウスピースを紛失したり、破損して使えなったりしてしまった場合には、直前に使用していた1つ前のマウスピースを一時的に再装着することで、歯の後戻りをある程度防ぐことができます。
しかし、あくまでも装置がまったくない状態を避けるための一時的な対応であることを理解しておきましょう。あわせて、装着時には破損や変形がないかを確認し、不快感や圧痛が強い場合は無理に装着しないよう注意が必要です。
◎すぐに歯科医院に連絡しよう
マウスピースを失くしてしまった、あるいは破損してしまった時は、できるだけ早く担当の歯科医院に連絡を取りましょう。
場合によっては、次のマウスピースを前倒しで使用できるように指示されることもあります。
■最後のマウスピースは保管しておくことも
◎治療終了時に参考資料になる
すべての矯正ステップが終了し、最終段階に使用したマウスピースは、歯科医師によっては治療経過の記録やリテーナー作製の参考として使うことがあります。
指示がある場合は保管しておきましょう。
【全て保管する必要はなく、状況に応じて判断を】
インビザラインのマウスピースは、ただ交換していくだけではなく、適切な管理と保管が重要です。特に1つ前のマウスピースを手元に置いておくことで、万が一のトラブルにも対応できます。
保管方法や扱いに迷った際は歯科医院に相談するのがおすすめです。
より良い歯並びを手に入れるためにも、マウスピースの適切な扱い方をしっかり把握しておきましょう。