マウスピース矯正(インビザライン)は、毎日のケアがとても大切になります。
マウスピースは歯に密着させて長時間装着するため、汚れや細菌が付着しやすく、正しい洗浄を行わないと衛生状態が悪くなるおそれがあります。
この記事では、インビザラインの洗い方や洗浄の頻度、使用できる洗剤、そして洗浄時の注意点について詳しく解説します。
目次
■マウスピースの洗浄は毎日が基本
◎食後は必ず洗浄
インビザラインは、1日20時間以上の装着が必要とされており、食事や歯磨きの時以外は常に口の中にある状態です。
そのため、1日使用しただけでも、唾液や食べ物の汚れ、細菌などが付着します。
こうした汚れを放置しておくと、マウスピース自体が黄ばむだけでなく、口臭の原因になったり、むし歯や歯周病のリスクが高くなったりします。
食後の歯磨きの時には必ずマウスピースも一緒に洗浄するようにしましょう。
■マウスピースの基本の洗い方
◎流水で軽くすすぐ
マウスピースを外したら、まず水道水でマウスピースの表面をすすぎ、唾液や汚れを落とします。
◎やさしく汚れを取り除く
表面を指でこすって汚れを取り除きます。
しつこい汚れはやわらかい歯ブラシを使用しても構いませんが、かための歯ブラシや歯磨き粉は使用しないようにしましょう。
マウスピースは丁寧に洗えば手洗いでも十分汚れが落とせます。
◎洗剤を使う場合
軽い汚れであれば水洗いで十分ですが、もし油分などが気になる場合は、食器用洗剤を薄めて使うのも有効です。
無香料・無着色の中性洗剤を使用し、しっかり泡立ててからブラシで優しく洗います。
また、インビザライン専用の洗浄剤も市販されており、週に1回~2回使用すると、黄ばみやにおいを防ぎやすくなります。
■使ってはいけないもの・洗い方の注意点
◎熱湯はNG
マウスピースはプラスチック素材でできており、高温に弱い性質があります。
熱湯での消毒や洗浄は避けましょう。
変形して正しくフィットしなくなる可能性があります。
◎アルコールや漂白剤も避ける
マウスピースを消毒しようとして、アルコール消毒液や漂白剤を使うのも避けましょう。これらの薬剤は素材を劣化させるだけでなく、人体にも有害となるおそれがあります。
◎洗い忘れに注意
外出先などで歯磨きやマウスピースの洗浄ができないこともありますが、そのまま再装着すると汚れた状態で長時間過ごすことになります。
外食などで洗浄が難しい場合は、少なくとも水で口をすすぎ、マウスピースも軽くすすいでから装着するようにしましょう。
■専用洗浄剤の使い方と頻度
◎使用頻度の目安
週に1回~2回の頻度で専用洗浄剤を使うと、より衛生的に保てます。
使用方法は製品によって異なりますが、一般的には15分から30分ほど浸け置きすることで十分に効果が得られます。
■保管方法は?
◎専用ケースに保管
洗浄後は、水気をしっかり拭き取ってから専用ケースに入れて保管しましょう。
また、マウスピースを外した際にティッシュなどに包んで放置していると、うっかり捨ててしまったり、ホコリやゴミが付着したりすることもあります。
必ず専用ケースに入れる習慣をつけることが大切です。
【しっかり洗って快適な矯正治療を】
インビザラインのマウスピースは、毎日洗浄しましょう。
水洗いでの清掃に加え、場合によって食器洗い洗剤を使用し、週1回~2回の専用洗浄剤の使用を組み合わせることで、においや黄ばみを防ぎ、清潔な状態を保てます。
歯磨き粉や熱湯、アルコール、漂白剤の使用は避け、正しい洗い方と保管方法を守ることで、矯正治療を快適に進めることができます。
毎日のちょっとしたケアが、治療の成功につながります。