矯正治療を受けてみたいけど、痛みが起こるかどうか心配という方はいらっしゃいませんか。

矯正治療は歯を動かす治療のため、多かれ少なかれ痛みが出ます。

どのような時に痛みが出るのでしょうか。

また痛みが出た時はどうすれば良いのでしょうか。

■矯正治療って痛いの？

◎矯正は歯を動かす治療

矯正治療は歯に力をかけ、力のかかった方の歯槽骨の吸収を促すことによって歯を理想の位置に導きます。

歯を動かす力をかける分だけ、どうしても痛みが出ます。

◎歯を動かす量によって差がある

ワイヤー矯正は月に1度程度ワイヤーを閉めて歯を動かします。

マウスピース矯正は7日～10日に1度マウスピースをつけ替えることによって歯を動かします。

そのためマウスピース矯正の方が1度に動かす歯の量が細かく分散されています。

その分痛みが出にくいといっていいでしょう。

しかしマウスピース矯正でもあっても、全く痛みが出ないというわけにはではありません。

■それぞれの歯の動かし方

◎ワイヤー矯正の場合

ワイヤー矯正の場合は歯の上にブラケットという金属をつけ、その上にワイヤーを渡してこのワイヤーに力をかけることによって動かします。

このワイヤーを閉める作業が月に1度程度のため、歯にかかる力はマウスピース矯正に比べて多めになります。

またワイヤー矯正の方は歯の力のかけ方によって、歯にすり鉢をするような動きをさせて位置を動かすことがあります。

これにより歯にさまざまな動きをさせることができますが、痛みも出やすくなるともいえるでしょう。

◎マウスピース矯正の場合

マウスピース矯正では7日～10日に1枚マウスピースをつけ替えて、歯を動かします。

歯を1度に動かす量が分散されているため、ワイヤー矯正に比べて痛みが出にくいのが特徴です。

■矯正中痛みが出たなと思ったら

◎2～3日でおさまるケースも

ワイヤーをしめた直後やマウスピースをつけ替えた直後は一番痛みが出やすいといえるでしょう。

2～3日経てば痛みが治まってくる可能性があります。

我慢できないほどの痛みでなければ、2～3日様子を見てみましょう。

◎柔らかいものを食べるなどの対策を

矯正治療で痛みが出た時は、硬いものを食べるのはやめ、なるべく柔らかいもので様子を見てみましょう。

◎歯科医院に相談した方が良いケース

異常な出血がある、食事や睡眠がままならないほどの痛みがある場合は歯科医院に相談した方がいいケースもあります。

痛みに対する感覚は個人によって違うため、我慢しすぎてしまうのを避けるために、ちょっと変だなと思ったら積極的に歯科医院に相談するようにしましょう。

また、マウスピース矯正は可撤式の装置を使うため、装置を外した時に歯が大変強く揺れていてびっくりしてしまう患者様がいらっしゃいます。

これは多くの場合異常ではありませんのでご安心ください。

◎装置を外すとシミュレーションからずれてしまうことも

ワイヤー矯正では装置をご自分で外すことはできませんが、マウスピース矯正ではご自分で装置を外すことができます。

痛いからといって外してしまうと歯がシミュレーション通りに動かず、最初に作ったマウスピースが使用できなくなってしまうリスクがあります。

どうしても痛くてマウスピースを外したい場合は歯科医師に相談してからにしましょう。

【痛みが出てもあわてずに】

歯を動かして位置を整えることから、矯正治療ではどうしても痛みが出やすくなります。

治療の回数や調整の回数によりワイヤー矯正の方が痛みは出やすく、マウスピース矯正の方が出にくいという特徴がありますが、どちらの治療でも多かれ少なかれ痛みは出ると考えて良いでしょう。

またマウスピース矯正を行っている際、装置を外す時に歯が動揺しても多くの場合、心配はありません。

しかし、異常な出血や痛みが続く場合は歯科医院に相談しましょう。