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歯ぎしり・食いしばりする人でも矯正できる? 治療中の影響とマウスピース・ワイヤー別の注意点


歯ぎしりや食いしばりは強い力がかかることで歯や顎に負担がかかります。

矯正治療を考えている方は、矯正中に悪影響が出ないのかと不安になることもあるでしょう。


実際、歯ぎしりや食いしばりがあっても矯正治療は可能ですが、治療方法によって注意点や工夫が必要になります。


ここでは、矯正治療中に歯ぎしり、食いしばりによって起こること、マウスピース矯正とブラケット矯正それぞれの注意点について詳しく解説します。


■歯ぎしり・食いしばりとは

◎無意識に強い力が加わる習慣

歯ぎしりは就寝中に多く、無意識のうちに歯を擦り合わせる行為です。

食いしばりは日中も含めて、上下の歯を強く噛み締める癖を指します。

どちらも強い力が歯や顎関節にかかり、歯の摩耗や顎関節症、筋肉の緊張につながります。


◎矯正治療への影響

矯正装置を付けている状態で歯ぎしりや食いしばりをすると、装置に負担がかかり、破損や変形の原因となることがあります。

また、歯の移動中に過剰な力が加わると、痛みや炎症が強く出ることもあります。


■マウスピース矯正への影響と注意点

◎マウスピースが割れやすい

マウスピース矯正(インビザラインなど)は、透明な樹脂製のアライナーを使って歯を少しずつ動かします。

柔軟性はありますが、強い力が繰り返し加わると亀裂や破損のリスクが高まります。

歯ぎしりが強い方では、装置の交換頻度が早まる可能性があります。


◎フィット感が損なわれることがある

マウスピースに歪みが生じると、歯に正しくフィットせず、歯に適切な力がかからなかったり、計画通りに歯が動かないことがあります。

その結果、治療が長引いたり、再製作が必要になったりケースもあります。


◎対処法

歯ぎしりが強いと診断された場合は、夜間のみ補助的にナイトガードを使用するなどの対応策が必要となります。

歯科医師の指導のもとで作製、装着を行う必要があるため、歯ぎしりが気になる方は早めに相談しましょう。


■ブラケット矯正への影響と注意点

◎ブラケットやワイヤーに負担がかかる

ブラケット矯正では、歯の表側にブラケットを装着し、ワイヤーで力をかけて歯を動かします。

歯ぎしりや食いしばりで強い力がかかると、ブラケットが外れたりワイヤーが曲がってしまうことがあります。


◎対処法

ブラケットやワイヤーが外れてしまった場合は放置せず、早めに歯科医院で適切な処置を受ける必要があります。

また、マウスピース矯正と同じように、ナイトガードを併用することで、装置や歯への負担を軽減できます。


■歯ぎしり・食いしばりがあっても矯正を受けるための工夫

◎治療前に状態を確認する

矯正治療を始める前に、歯ぎしりや食いしばりの有無を確認しておくことが大切です。

歯の摩耗や欠け、顎のだるさがある場合は事前に歯科医師に相談しましょう。


◎定期的なチェックを欠かさない

歯ぎしりや食いしばりは力の強さや頻度に個人差があるため、定期的に歯科医院でチェックを受け、必要に応じて装置の調整や補修を行うことが大切です。


■破損してしまった場合の対応

◎マウスピース矯正の場合

マウスピースが割れたり変形したりした場合は、無理に使い続けず、すぐに歯科医院へ連絡することが重要です。

次のステージのマウスピースへ進めるか、新しいものを作製するかは歯科医師の判断になります。


◎ブラケット矯正の場合

ブラケットが外れたりワイヤーが折れたりした場合は、装置が粘膜に刺さって口内炎やケガにつながることもあります。

応急処置としてワックスで保護し、できるだけ早く歯科医院で修理を受けましょう。


【まずは相談、治療中は工夫が必要】

歯ぎしりや食いしばりがあっても矯正治療は可能ですが、装置の破損・変形などが起こるリスクがあるため、注意が必要です。


マウスピース矯正では破損やフィット不良のリスクがあり、ブラケット矯正ではブラケットやワイヤーの破損、痛みの増加が考えられます。

しかし、ナイトガードの作製や定期的なチェックを行うことで、多くの方が矯正治療を続けられています。


歯ぎしりや食いしばりに不安がある方は、必ず事前に相談し、自分に合った治療法と予防策を選ぶことが大切です。

ホワイトエッセンス広島駅前歯科・矯正歯科
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