日本人の12.9%が出っ歯に悩んでいるともいわれており、その割合は10人に1人程度です。
歯並びのお悩みの中でも第2位を締めている出っ歯ですが、どのような治療法があるのでしょうか。
出っ歯の種類とその治療法について解説します。
目次■出っ歯の種類
◎骨格性の出っ歯
上顎の骨自体が前に出ているために、出っ歯に見える状態です。
上顎の骨が過剰に成長したり、下顎の成長が悪かったりすることによって起こります。
もし歯自体がきれいに生えていても上顎自体が前に出ているため、出っ歯に見えます。
また、上顎が前に出ているだけでなく、歯も前に出ているというタイプの方もいらっしゃいます。
◎歯性の出っ歯
歯だけが前に出ているタイプの出っ歯です。
歯のみを並べれば歯列を整えることができるため、矯正治療においては骨格性の出っ歯よりも治療がしやすいとされています。
■出っ歯の原因
出っ歯になるにはさまざまな原因があります。
おもに先天的なものと後天的なものに分けられます。
◎遺伝
出っ歯は遺伝によって起こることがあります。
目が大きい、鼻が高いという特徴と同じように、あごや歯の形も特徴として受け継がれるためです。
しかし、出っ歯となるかどうかは上顎と下顎の大きさのバランスによっても決まるため、必ずしも遺伝するわけではないといえるでしょう。
◎指しゃぶり、哺乳瓶の使用など
後天的な理由として挙げられるのが、指しゃぶりや哺乳瓶の使用などによる癖です。
歯は日々かかった力によって動くという特性があります。
そのため、前歯を前に押し出してしまうような動作を繰り返し行っていると、出っ歯になってしまうことがあります。
その他、爪をかむ癖や、舌を前に押し出す癖がある方も注意が必要です。
これらの癖は矯正治療の一環として除去が必要になることもあります。
◎鼻疾患
鼻疾患で鼻が詰まり、口呼吸になっている方も注意が必要です。
歯は、唇の力や舌の力をバランスよく受けて正常な位置に並んでいます。
しかし、口を開けっ放しにすると唇からの力を受けられないなどの理由で出っ歯になってしまうケースがあります。
それにより歯が前に出てしまうとさらに口を閉じにくくなり、さらに症状を進行させてしまうこともあります。
■出っ歯の矯正方法とは
◎骨格性の出っ歯の治療法
・子ども
12歳までの子どもの出っ歯は、あごの成長をコントロールする矯正方法によって治療が可能なケースもあります。
・大人
12歳以降~成人になると、あごの成長をコントロールすることによって矯正治療を行うことはできません。
大人の場合で、骨格性の出っ歯を治療したい場合は外科処置が必要になります。
◎歯性の出っ歯の治療法
・ワイヤー矯正
歯性の出っ歯の治療法として古くからあるのがワイヤー矯正です。
歯にブラケットという金属をつけ、それにワイヤーを渡すことによって歯を動かします。
・マウスピース矯正
歯の上にアタッチメントという突起をつけ、その上から透明なマウスピースをつけて歯を動かす方法です。
マウスピースは動かしたい方向に隙間があいていて、これをつけかえることによって歯が少しずつ動いていく仕組みです。
装置はとても目立ちにくいため、人目を気にすることなく矯正治療を行うことができます。
【出っ歯は治療できる】
出っ歯には骨格性の出っ歯と、歯性の出っ歯があります。
骨格性の出っ歯は、子どもだとあごの成長を利用した矯正方法を行い、大人だと外科処置の適応になります。
歯性の出っ歯はワイヤー矯正やマウスピース矯正などで治療が可能です。
出っ歯に悩んでいる方は、まずどのような出っ歯なのかを知り、治療を選択する必要があります。
当院では、無料矯正相談を実施しております。出っ歯にお悩みの方は、お気軽に当院へご相談ください。